動物購入者が種類や品種を選ぶために必要な情報


 

動物を飼い始める前に、飼い主は飼養目的と飼養環境条件を考えながら、動物の選択を行うこととなります。その場合、動物の生態や習性、生理、飼養方法などの特性について十分理解するとともに、住宅環境や家族構成の変化など将来的な見通しも踏まえた上で、最後まで責任を持って飼う

(動物の特性に応じた飼養環境を動物が寿命を全うするまで用意し続ける)ことができるかを考えることが求められています。 

 

 

(1) 動物の特性

 

それぞれの動物種の生態、習性、生理、食性、適応環境、知能、運動能力、力の強さ、行動パターン、気質や性質(成長に伴う変化、繁殖期の変化等も含む)、成長時のサイズ、力量、性別、犬等の品種による気質や運動要求量の差、長毛、短毛による必要な手入れの差、寿命等々できるだけ多くの特性についての情報が必要です。また、飼い主になる人との相性を見ることも大切です。 

 

 

(2) 野生由来の動物飼養の特殊性 

 

野生由来のペット動物は、長年、何世代にもわたって繁殖飼養がくり返されることにより、人と共に暮らすことに対する適応性を持つようになった動物(家畜)と異なり、人間社会で人と共に暮らすことに対する適応性は低いものです。 

 

本来の野生における生態、生理を考え、その習性が十分発揮できるような環境条件を整備し、その中での適切な給餌、給水が必要です。また、幼獣の時は人に馴れたように思っても成長するにしたがって本来の野性が出て人馴れしない動物も多いのです。 

 

さらに、世界には多くの人と動物の共通感染症がありますが、野生動物は、どのような病原体を持っているかわかりません。さらに、遺棄等により野生化した動物が生物多様性への影響を起こしている例も全国各地で見られます。その他、譲渡も難しいなど、飼養を途中でやめることは簡単にはできないと考えるべきです。

 

このため、「家庭動物等の飼養及び保管に関する基準」では、野生動物を飼う前に慎重に判断するよう求めています。これらのことを考えあわせるとほとんどの野生由来の動物は、ペットとして飼うのは容易でなく、リスクと大きな責任を伴うことを理解させるべきです。また、飼うこと自体が動物の心身に多大なストレスを与えることを認識しておかなければなりません。 

 

それでも家庭で飼養する場合には相当の知識、技術、設備、環境ならびに覚悟が必要であることを十分理解させるべきです。 

 

 

(3) 飼養環境 

 

① 飼養空間 

 

動物種によって、行動上必要な広さの空間は異なります。 

 

 

② 住宅環境 

 

一戸建か集合住宅か、持ち家か賃貸か、ペット動物飼養可か不可か、家の広さ、自宅の周辺環境等諸条件を確認する必要があります。最近ではペット動物飼養可能の集合住宅が増えてきてはいますが、まだ不可のところも多く、不可のマンションで飼養している犬や猫を処分するよう管理組合から勧告されたり、裁判になったりすることもありますので、飼養予定場所や住宅環境を確認することも飼養放棄を未然に防ぐためには大切です。 

 

 

③ その他飼養目的、家族の同意等 

 

その他下記の事項についても確認をする必要があります。 

 

1)その動物を飼う目的、飼いたい理由 

2)家族の同意 

3)家族構成とそれぞれの年齢 

4)家を留守にする時間 

5)他に飼っている動物の有無、種類、年齢、性別 

6)今までの飼養経験 

 

動物を飼うにはその動物たちに適切な食物を与え、生活環境を整え、健康管理をし、また、家族全員で出かける時は誰かにその世話を頼まなければなりませんし、犬の場合はしつけもしなければなりません。毎日8~10時間、誰もいない家で子犬や子猫を飼うことは十分な世話ができませんし、また、散歩時のコントロールができない人が大型犬を飼うことは危険を伴います。

 

 

 

 

以上、環境省/ペット動物販売業者用説明マニュアルより抜粋